永代供養墓ですぐに合祀しないほうがいい3つの理由

すぐに合祀しないほうがいい理由3つ

合祀とは、永代供養墓において他の人の遺骨と共に土に還すことです。先祖代々のお墓よりも比較的大きなモニュメントの下部等に合祀スペースがあり、その中で遺骨は土に還っていきます。

永代供養墓には、合祀するまでの期間によって2つの選択肢があります。

1.納骨してすぐに合祀する方法(合祀墓・合葬墓との呼ばれます)

2.納骨後、一定期間骨壺のまま安置し、期間が明けた後、合祀する方法

納骨を希望されるご遺族の思いや故人の遺志などで、永代供養墓の合祀までの期間はひとりひとり異なり、一様ではありません。

費用面だけを見ると、「1.納骨してすぐに合祀する方法」を選択した方が金額を抑えることが出来ます。しかし、本当にすぐに合祀を行って良いのでしょうか?

ここでは、永代供養墓の合祀を行うまでの期間について考えてみます。

① 遺族の精神的負担を考える

ご家族を亡くされた遺族にとって、亡くなった人のいない生活に慣れていくということは、多大な精神的負担と時間を要します。期間を置かずして合祀の選択をとった場合、後々亡くなった方の遺骨と対面し、直接供養することができなくなります。

残された人の精神的負担を考えると、一定期間の安置の方法を取るのもひとつの選択肢です。

② 故人のことを考える

亡くなった方の冥福を祈る供養の方法として、「年忌法要」があります。1周忌・3回忌・7回忌・13回忌・・と法要の回数を重ねていく中で、遺族は故人を想い、感謝の気持ちを新たにします。亡くなった方は供養をしてもらうことで「故人の霊は極楽往生できる」とされています。近年、法要を行う家庭自体が減少傾向にありますが、亡くなった方が極楽往生できるまで・遺族の心の区切りとして、年忌法要を行う年忌(1周忌・3回忌・7回忌・13回忌・・)まで遺骨を安置することもひとつの方法であると考えます。

③ 後に希望する供養が変わるかもしれない

今後ご家族がお墓を建てたり、ご縁があって他の方法での供養を望むこととなった場合、合祀を行った後では個別に遺骨を取り出すことは出来ません。

少しでも将来変更なさる可能性があるならば、すぐに合祀という選択をなさることは避けた方が良いでしょう。

家庭によりご事情は様々です。永代供養墓へ納骨後、遺骨をそのまま安置してもらうかどうかを悩まれている方は、今一度ご家族と話し合われてみてはいかがでしょうか。