遺灰をロケットに載せ宇宙へ。宇宙葬とは?
夢の宇宙空間へ。新しい埋葬のかたち「宇宙葬」
宇宙葬とは、故人の遺灰をカプセルに入れ、ロケットに載せて打ち上げる「散骨」の一種です。アメリカでは20年以上前から宇宙葬のサービスが展開されていますが、技術の進歩により手軽な値段で宇宙葬ができるようになったのは、ここ数年の間です。一度は宇宙へ行ってみたい・・という夢を持つ方も多いはず。その夢が実現できるかもしれません。
宇宙葬の気になる費用は?
ロケットで打ち上げなんて高額そう・・と思われるかもしれません。宇宙葬の気になる費用は、ロケットを打ち上げ後、宇宙空間を浮遊し、その後大気圏にて流れ星となるプランで約20万円~と意外にお手頃です。その他、月面に着陸するプランや宇宙のかなたを旅するプランもありますが、その場合は~約800万円と費用がぐっと上がります。
遺灰を乗せたロケットの打ち上げは主にアメリカで行われますが、希望すればロケットの打ち上げに立ち会うことも可能です(ロケットの打ち上げに立ち会う場合、交通費・宿泊費等別途必要となります)。
宇宙葬の流れは?
宇宙葬の流れとしては、宇宙葬を取り扱う会社によっても異なりますが、おおよそは下記の通りです。
① 宇宙葬を取り扱う会社へ電話やインターネットで申し込みをする。
② 住所にアルミニウム製カプセル(約1~3cm角)が届く。
③ アルミニウム製カプセルの中に遺灰を入れる。
※遺骨のまま保存している方は、遺骨をパウダー状の遺灰にする必要があります。
④ 遺灰を入れたアルミニウム製カプセルを返送する。
⑤ スケジュールに沿ってロケット打ち上げへ。
ロケットの打ち上げが延期や失敗したときはどうなる?
ロケットの打ち上げには、天候等の条件によって延期になることもありますが、例え延期になったとしても、次の打ち上げに無償で優先的に載せてもらうことができます。
気になるのは、ロケットの打ち上げに失敗した時のこと。失敗も想定してあらかじめアルミニウム製カプセルを2つ用意し、ロケットの打ち上げに失敗して1つ目のカプセルの回収が困難であれば、2つめのカプセルを次のロケット打ち上げに載せます。
ロケットの打ち上げには延期や失敗があることを踏まえた上で申し込みを行うのが良いでしょう。
宙から見守ってもらえるような気持ちに。
埋葬の方法に「宇宙葬」という選択肢ができたことは、まさしく技術の進歩によるものだと思います。故人の遺灰を載せたロケットが宇宙空間を浮遊している間は、アプリでロケットの位置を確認できるサービスもあります。故人は壮大な宇宙の旅へ、遺族は宙から見守ってもらえるような気持になれるのかもしれません。