盆棚を作るときに準備するもの6つと、それぞれの意味
盆棚を準備する意味とは?
盆棚(精霊棚)は、お盆に帰ってきたご先祖様の霊を祀る臨時壇です。
浄土真宗において盆棚は作らないとされています。
盆棚を作るときに準備するもの6つと、それぞれの意味
盆棚は、仏壇の前に小机を置き、小机の上にイネ科の草である真菰(まこも)で編んだゴザを敷きます。ゴザの上には位牌やろうそく、生花やご先祖様にお供えする供物を置きます。
四隅に葉の付いた若竹を立て、若竹に縄を張り、縄にほおずき等を飾るかたちが多いです。
ゴザの上に置くものは、ご先祖様に対して一つ一つに意味があるものばかり。ここでは、盆棚を作るときに準備するもの6つと、それぞれの意味を簡単に説明していきます。
地域によって盆棚の作り方や用意する物は様々ですので、参考までにご覧ください。
盆棚の一例 https://gosouginet.jp/support/puja/shelf.htmlより引用
① ほおずき
ほおずきは、その形から提灯に見立て、ご先祖様の霊が帰ってくるときに、目印になるようにとの意味が込められています。
② きゅうりの馬
夏野菜であるきゅうりに爪楊枝や割箸等を使い足4本を立て、馬に見立てます。
馬は足の速い乗り物であることから、あの世から早く帰ってくるようにとの想いが込められています。
③ ナスの牛
夏野菜であるナスに①きゅうりの馬同様に足を立てて牛に見立てます。
牛は歩くのが遅い乗り物であることから、気を付けてゆっくりあの世へ帰ってもらうようにという意味があるようです。
④ 水の子
水の子とは、ナス・きゅうりをさいの目に切ったものと、研いだお米(半合程度)を混ぜ合わせたもののことです。蓮の葉や里芋の葉の上にのせてお供えしますが、蓮の葉や里芋の葉がない場合は、お皿にのせてお供えします。
ナスは切ってしばらくすると茶色に変色してしまいますが、これはナスの灰汁(あく)によるものです。塩水に30分~1時間程つけておくと変色を抑えることができます。
水の子には、ご先祖様以外の様々な霊を浄化し、供養するという意味があります。
http://sumika0519.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14より引用
⑤ みそはぎの花
みそはぎは禊萩(みそぎはぎ)とも呼ばれ、悪霊を払うという意味があります。
水の子にみそはぎの花で水を振りかけてお清めをするところもあります。
http://hanaoji.blog61.fc2.com/blog-entry-498.htmlより引用
⑥ 夏の野菜・果物
旬の野菜や果物を供えましょう。故人やご先祖様の好きだったものをお供えするのも良いでしょう。ご先祖様も喜ばれるでしょう。
地域によって盆棚の作り方や用意する物は様々ですので、記載してあるものが全て必要とは限りませんし、その他で準備するものもあるかもしれません。
近年の生活様式の変化で、それぞれの地域の盆棚を形式に従って作ることが困難なときもあるでしょう。しかし、感謝の気持ちがご先祖様へ伝われば、それが一番の供養となります。