卒塔婆(そとうば・そとば)とは・いつ立てるか?

卒塔婆(そとうば・そとば)とは?

卒塔婆とは、お墓の後ろにある高さ1~2m程の細長い板のことです。その形状から板塔婆(いたとうば)とも、略して塔婆(とうば)とも呼ばれます。卒塔婆の表裏には、梵字(ぼんじ)・戒名・施主の名前・起塔の年月日などが書かれています。

浄土真宗等のように、卒塔婆を立てる習慣のない宗派もあります。

 

卒塔婆を立てる意味は?

卒塔婆を立てることは善い行いとされています。遺族が亡くなった方に対し卒塔婆を立て、善を積むことで亡くなった方にも伝わり、極楽浄土へ行けるとされています。

卒塔婆の切れ込みの入った特徴的な形は、仏教の世界観(上から空・風・日・水・地)からなる五輪塔の形がもとになりできています。五輪塔の形をした卒塔婆を立てること自体が故人の供養になるとされ、広く習慣化しています。

卒塔婆はいつたてるか?

・お墓の開眼式や納骨式

・故人の年忌法要

・お盆

・春と秋のお彼岸

一般的にはこれらの時期に立てる場合が多いですが、卒塔婆を立てる時期に決まりはありません。年忌法要ごとに新しい卒塔婆と交換することもあります。

 

卒塔婆は誰が何本たてるか?

卒塔婆は、法要などの施主以外でも、誰でも立てることができます。本数についても特に決まりないため、例えば下記のような場合でも問題ありません。

・長男が父・母それぞれに卒塔婆を立てる(父に対して1本・母に対して1本で合計2本)

・兄弟が父の為に卒塔婆を立てる(父に対して兄弟一同で合計1本)

・父の法要で施主(長男)と母が卒塔婆を立てる(父に対して長男と母で合計2本)

 

卒塔婆料・古い卒塔婆を処分する費用は?

卒塔婆を立てる場合、事前にお墓を管理している寺院や霊園に必要な卒塔婆の本数を伝え、卒塔婆の準備をお願いしておきます。卒塔婆の料金は1本3,000円~5,000円程と地域によって差がありますので、寺院や霊園に確認しましょう。卒塔婆の料金は、「御塔婆料」と表書きした奉書白封筒に入れ、当日寺院や霊園に納めます。

また、年数が経つと卒塔婆が朽ちてくることがありますので、古くなった卒塔婆の処分についてもお墓を管理している寺院や霊園に相談しましょう。処分には別途、御焚き上げ料(1本につき2,000円~5,000円程度)が必要になります。

 

故人への供養の気持ちを表す卒塔婆

供養とは、気持ちであり目には見えないものなので、時に遺族は「故人にとって良い供養となったのだろうか」と悩むこともあります。供養の気持ちを可視化し「良い供養ができた」と遺族の心を落ち着かせることができるのが卒塔婆のもうひとつの役割なのかもしれません。