お経とは?誰のためにあげるの?
お経の成り立ちと意味は?
お経とは、ブッダの教え・説法を文字にしたものです。ブッダは、35歳で悟りを開いたとされ、その後80歳で亡くなるまで約45年間、弟子も含め多くの人に教えを説いていました。しかし、その教えは口伝のみで伝えられていたのです。ブッダが亡くなった後、弟子は正しい教えを残していくためには口伝だけでなく、文字にする必要があると考えました。そこで、ブッダの教えを弟子が文字化したものが「お経」なのです。
最初はインドのサンスクリット語でお経は書かれ、その後中国に伝わり、漢字に訳されました。そのまま日本に伝わり、現在私たちが耳にする機会の多いお経は漢訳されたお経なのです。
お経を聞くと私たちにも効果がある?
お経は、お葬式や法要など、先祖供養の折に聞くことが多いですが、実は故人又はご先祖様の為だけにあげられるものではないのです。上記にあるお経の成り立ちにも記したように、お経は今を生きる人へ伝えたい悩み・迷い・悲しみを乗り越えようと説かれた仏法であるため、今を生きる私たちの為にもあげられています。
また、お経を耳にすることにより「供養の心が届きやすくなる」「神様・仏様への念願が通じる」「心が穏やかになる」「身体が健康になる」等の功徳が得られるとされています。
この功徳を知っておくと、今後お経を聴く姿勢も少し変わってくるのではないでしょうか。
僧侶に読経してもらうと故人の供養になる?
最近では、法要・法事の回数も減少傾向にあります。ご先祖様や故人へお経をあげることは供養となるのでしょうか。
読経そのものが供養ということよりも、ご先祖様・故人を想う気持ちが供わった読経が供養になるといえます。上にも書いたように、お経により供養の心が届きやすくなります。家族や親戚、知人、僧侶が故人を想いやりお経をあげることで、供養となります。
「お経」は正確な数が出せない程、種類が膨大にあります。お経を和訳した書籍やホームページもありますので、この機会に自分の好きなお経を見つけてみるのも面白いかもしれません。