何のために108回鐘をつくの?除夜の鐘の意味とは?

除夜の鐘とは?

除夜の鐘(じょやのかね)は、鎌倉時代に中国の宋から日本へ伝わり、現在の様に年末年始に行われる年中行事となったのは室町時代からと言われています。

除夜の鐘とは12月31日の除夜(大晦日の夜)の深夜0時を挟む時間帯に、寺院の梵鐘をつくことである。除夜の鐘は多くの寺で108回撞かれる。(ウィキペディアより)

除夜(じょや)の「除」という字には、旧年を押しのけて新しい年を迎え入れるという意味があります。大みそかに鐘を撞く理由は諸説ありますが、煩悩を除いて清らかな年が迎えられるよう、煩悩の数108つを神聖な鐘の音が打ち消しす。という説が有力と言われています。

108つの煩悩とはどのようなものなの?

煩悩とは、清らかな心を乱す執着のようなものです。あることに執着しすぎると、自ら本当の真意を見えなくしてしまうということです。

除夜の鐘の数108の煩悩とはどういったものであるか、これにも諸説ありますが、ここでは、一般的なものを取り上げてみます。

① 人間に具わった六根(ろっこん)・・視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・意識の根幹

六根それぞれに対して好(良い)悪(悪い)平(普通)という感情がある。

6×3=18

② 執着の対象で煩悩を起こさせる六塵(ろくじん)・・色・声・香・味・触・法

六塵それぞれに対して苦(苦しい)楽(楽しい)捨(普通)という感情がある。

6×3=18

③ 三世・・過去・現在・未来の3つの時間がそなわる

(①18+②18)×③3=108

こうして、108つという煩悩を表しているとされています。

除夜の鐘の音には心を浄化する効果がある?!

除夜の鐘の音には煩悩を取り払う効果があるのでしょうか?鐘の音だけではなく、お経を聴いた時も共通する効果として「きれいな音には聞く人の心を浄化する」と言われています。鐘の音に煩悩を取り払うという効果があるというよりは、除夜の鐘の音を聴いて、私たちの心の中にある邪心や苦心を振り返り、新年を清らかな心で迎えようという気持ちが大切なのではないでしょうか。