永代供養墓体験レポート【神奈川県足柄上郡・真福寺】

お寺の歴史

人皇72代白河院御宇、永保元年(1081年)2月、征夷将軍陸奥守源朝臣義家公が曽比村(現在の小田原市曽比)へ建立したお寺です。初代住職は覚超とされています。康安の年(1361年~1362年)畠山道誓叛逆の時、兵火のために堂塔が焼失して廃寺となりますが、至徳三年(1386年)定心という僧が現在地に再興しました。

初めは「新福寺」と書きましたが、後に「真福寺」と改めています。

真福寺は幕末の再建人(全国各地の小学校等に設置してある二宮金次郎像でも有名な)二宮尊徳とも縁があるお寺としても知られています。二宮尊徳(金次郎)は真福寺の近くに生を受けます。実は尊徳は若いころから持病があったようで、薬師様を本尊とする真福寺へ病気平癒・無病息災を祈願したと言われています。また、二宮尊徳(金次郎)と先代住職は共に旅をするような仲でもあり、本堂に宿泊されたこともあるそうです。

二宮金次郎像(イメージ)

建立935年という長い歴史と共に地域の人々の心の拠り所となっているお寺です。しかし、この古い寺歴の中で真福寺は幾度となく火災や水災(洪水)等によって本堂は被災し、その度に周囲の協力も受けて再建されてきました。
今もなお地域のお寺として親しまれている真福寺は、度重なる受難を乗り越える力強さも合わせ持っています。

交通

【電車でお越しの場合】

小田急小田原線「栢山駅」から徒歩16分(1.3㎞)

(小田急小田原線「栢山駅」から真福寺までタクシーで約6分) JR御殿場線「上大井駅」から徒歩20分(1.6㎞) (JR御殿場線「上大井駅」から真福寺まではタクシーで約9分)

【車でお越しの場合】

・東名高速道路 大井松田ICを降りて国道255号線を小田原方面へ。約6分(2.5㎞)で「栢山入口」交差点を右折し、国道714号線800m先で右折、約100m先右手に真福寺。

・小田原厚木道路 小田原東ICを降りて国道255号線を松田方面へ。約8分(3.5㎞)で「下大井」交差点を左折し、約600m先「鬼柳」交差点で右折、約250m先右手に真福寺。

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境内

周囲の民家が高い塀を連ねる静かな住宅地の中に真福寺はあります。前面道路からは少しお寺と分かりにくいかもしれませんが、駐車場に車を停め、左手に見える本堂からご住職が笑顔で迎えてくださいました。

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また、敷地内で2匹の猫も迎えてくれました。(1匹は飼い猫、もう1匹は好んでこちらに住み着いてしまった様です。)

本堂外観写真

本堂の中は温かみのある落ち着いた雰囲気であり、手を合わせていると木々が風に揺れる音や虫の鳴き声が聞こえてきます。

本堂内部写真

永代供養墓の環境

お寺の本堂から約130mの距離に永代供養墓が建立された墓地はあります。墓地は住宅地に立地しており、塀等で囲われてもいないことから日没を過ぎても不安を感じることなく手を合わせることが出来ます。

住宅地に位置する墓地周辺写真(左手奥が墓地)

住宅地に位置する墓地周辺写真(正面が墓地)

墓地の入口近くにはお地蔵様が迎えてくれます。「困った時、何かあった時はお地蔵様が仏様の中で一番優しく接してくれるのですよ」と住職から教えていただきました。

一度お地蔵様へ手を合わせ永代供養墓の建っている場所へと進むと、さくら色をした永代供養墓が見えてきました。供養墓には供花が供えられ、きれいに管理されています。

永代供養墓写真

永代供養墓から北へ30m程の場所に参拝者用の駐車場も確保されており、車で参ることもできます。

墓地をグーグルマップで見る

墓地参拝者専用駐車場写真

 

ここからは、ご住職から伺ったお話を掲載します。

 

永代供養墓への思い

近年「後継者が不在でお墓をどうしよう」という相談を受けることが増えました。本当は、状況が許せば「家族のお墓を守っていきたい」「自分のお墓を持って安心したい」と考えているはずです。しかし、費用の問題や後継者がいないことで悩みを持つ方が多いのが現状です。永代供養墓は費用を抑え、供養の安心を得ることが出来ます。

また、最近では(法律で厳しくなっているところもありますが)散骨という選択をされる方もいますが、お墓とは残された人が生前言えなかったことを伝えたり、心の中で故人を想う場所です。手を合わせる場所がないというのは後々残された人が寂しい思いをすることも。どこかに撒くなら永代供養墓へ納めるのも供養であると思います。

笑顔でお話しされるご住職との写真

永代供養後の供養はどのように行っていますか。

春と秋の彼岸、また、お盆に墓前にてお経をあげ、卒塔婆を立てております。定期的に供花を供え、供養を行っております。
希望の方は、位牌をつくることもできます。(位牌費用は2万円です、その他管理費用等はかかりません。)その場合位牌は本堂にて安置し、毎朝夕、本堂にて読経しております。

本堂に安置される位牌の写真

永代供養墓へのお墓参りはどのように行えば良いでしょうか。

365日、24時間自由にお墓参りしていただけます。住宅地にあるこの墓地では、仕事帰りの方が手を合わせる方の姿も見受けられます。お花も供えていただけますし、お供え物も供えていただいて大丈夫です。(お墓参り後、お供え物はお持ち帰りくださいますようお願いしております。)

生前予約もできますか。

生前予約も可能です。

 

見学して感じた事

真福寺が立地するこの土地は、天気のいい日に近くの酒匂川の堤防に立つと富士山が望め、同時に箱根の外輪山、登山で人気の丹沢山地が一望できます。冬も暖かく、住みやすい気候ですので年間を通して気候をあまり気にせずお墓参りが可能です。

また、こちらのお寺でお勧めしたいところは、「女性のご住職様」というところです。現在、寺院の住職は殆んど男性が務めておられます。寺院の女性ご住職の割合は百分の一程度とのこと。

初めて伺った日も女性ならではの気遣い、心遣いを受け、とても気さくでお話ししやすい人柄のご住職様でした。「女性が抱える悩みや相談事も、初めても方でも気軽に来ていただきたい」とご住職は話します。外出されることも多いので、お話を希望される場合は事前に連絡をしてからが良いとのこと。

ご住職のお人柄もさることながら、住宅地に位置するこちらの供養墓では、地域の方々に見守られながら安心して供養することが出来ると感じました。